産業廃棄物処理の再委託|産業廃棄物の処理を他の処分業者へ委託することは原則としてできません

再委託とは

再委託とは、産業廃棄物の処理業者と直接、委託契約を結んだ処理業者が、委託された廃棄物の処理を他の処理業者に委託することです。

産業廃棄物処理の再委託はなぜ禁止されるのか(原則)

産業廃棄物処理業者が、排出事業者から委託された産業廃棄物の処理を他の処理業者に処理させること(再委託)は、原則として禁止されています。

このような再委託を無制限に認めると、産業廃棄物処理にかかる責任の所在が不明確になり、不法投棄などの不適切な処理や無許可業者よる処理につながるおそれがあるからです。

再委託が認められる場合とは(例外)

もっとも、排出事業者と処理委託契約を結んだ産業廃棄物収集運搬業者の車両が故障してしまったり、処分会社の施設が故障してしまい廃棄物の受け入れが難しくなってしまった等の事情により、委託された廃棄物の処理を他の業者に緊急的にに再委託しなければならない場合が生じる可能性も否定できません。

そこで、「あらかじめ排出事業者から書面による承諾を受ける」などの再委託基準(後述)に従う場合に限り、例外的に再委託が認められています。

ただし、再委託を受けた処理業者がさらに他の処理業者に委託すること(再々委託)は、全面的に禁止されています。

再委託が許されるのは緊急避難的に1度だけ許されるものなので、再委託先の処理業者は慎重に選ぶ必要があります。

また、排出事業者様におかれましては、再委託せざるをえない状況が生じることのないよう、複数の処理業者と協力関係をきづいて委託先を確保しておくように努めることが重要となります。

再委託基準の内容

再委託基準の内容は以下のとおりです。

  1. あらかじめ排出事業者から委託を受けた者(受託者)が排出事業者に対して、再委託を受ける者(再受託者)の氏名、名称、再委託が委託基準に適合していることを明らかにすること
  2. あらかじめ排出事業者の書面による承諾を受けること
  3. 書面に一定の事項(後述)が記載されていること
  4. 受託者が再受託者に委託契約書記載事項を記載した文書を交付すること(委託契約書のコピーの交付でも可)
  5. その他、委託基準に適合していること(受託者と再受託者との間で書面による委託契約が必要)
  6. 排出事業者は、承諾書の写しを承諾した日から5年間保存すること

再委託基準3の書面に記載する一定の事項とは、次の事項です。

  • 委託した産業廃棄物の種類および数量
  • 受託者の氏名または名称、住所、許可番号
  • 再受託者の氏名または名称、住所、許可番号
  • 承諾の年月日

まとめ

廃棄物処理の再委託は原則として禁止されているものの、一定の場合には例外的に認められています。

もっとも、廃棄物処理法に定められた再委託基準に違反すると、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその併科という罰則を科される可能性があるので、再委託はできるだけ避けることが望ましいでしょう。

再委託をせざるを得ない状況であれば再委託基準を遵守するとともに、できるだけ再委託を避けるよう複数の処理委託先の確保に努めることが重要です。