小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の申請サポートを終えての雑感、備忘録など

5月12日に令和2年度第3次補正予算「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」の第1回申請の締切を迎えました。
申請のサポートをさせていただいた感想などを書き記したいと思います。
目次
Jグランツでの申請について
小規模事業者持続化補助金・低感染リスク型は、電子申請のみ対応しています(一般型は郵送での申請にも対応しています)。
Jグランツとは、国や自治体の補助金申請をオンラインで申請するシステムで、申請者の基本情報を1度入力しておくと、別の補助金を申請するときに入力を省くことができる等のメリットがあります。
基本的に便利なシステムと思いますが、以下、今回の申請で気になった点をあげてみます。
一時保存できていないことがある
電子申請は1回で完了する必要はなく、途中まで入力した状態でも一時保存をすることで次回以降に途中から再開することができるようになっています。
今回の申請でもご依頼者様が一時保存をしたのですが、翌日に再開しようとしたところ一部、保存されていない事項がありました。
このような不都合を避けるためには、こまめに一時保存をしたほうが良さそうです。
一定時間、操作されないと強制的にログアウトされてしまうようなので、この強制ログアウトを避けるという点でも、こまめに一時保存することは良いかもしれません。
うまく印刷できない
オンラインで入力した申請事項をプリントアウトしたりPDFファイルで保存しようとしても、入力の枠に収まりきらない申請事項が隠れてしまい、うまく印刷したり保存できないことがあるようです。
Jグランツにログインすれば申請内容を確認することはできるのですが、ログインの手間がかかってしまうので不便のようです。
GビズIDプライムアカウントの取得が必要
Jグランツを利用するためには、GビズIDプライムアカウントというアカウントを事前に取得することが必要です。
GビズIDプライムアカウントの取得には2~3週間ほどの期間がかかるので、電子申請をおこなおうと思っても、申請の締切までにアカウントの取得が間に合わないおそれがあります(特に、低感染リスク型ビジネス枠のようにオンライン申請のみ受け付けている場合)。
もっとも、今回の申請では、早期の発行が可能な「暫定GビズIDプライムアカウント」でも申請ができることとされました。一種の救済措置といえるでしょう。
自動計算してくれない
申請フォームでは入力した補助対象経費額から補助金申請額の合計を自動的に計算してくれるといったことはありません。
そのためエクセルの計算シートをダウンロードして「オフ」ラインで計算することになっています。
少し不便かなと思います。
5つ以上の補助対象経費があると面倒
1つの区分(例えば機械装置等費、広報費など)に5つ以上の補助対象経費があると4つ目以降の補助対象額を合計して入力する必要があります。
1つの区分に4つまでしか入力できない仕様になっているためです。
この点も、少し不便かなと思いました。
感染防止対策費について
感染防止対策費は、補助金総額の4分の1(最大25万円)が上限となっています(緊急事態宣言の再発令による特別措置を適用する事業者は補助金総額の2分の1、50万円が上限)。
この感染防止対策費は補助金(上限額100万円)とは別枠で交付されるものではありません。
小規模事業者持続化補助金・コロナ特別対応型では、事業再開枠が別枠で上乗せされていましたが、低感染リスク型ビジネス枠では異なる取り扱いなのでご注意ください。
加点項目の賃上げについて
加点項目の1つとして、「補助事業完了後の1年間において給与支給総額を1.5%または3.0%以上、増加させる計画を有し、従業員に表明していること」というものがあります。
この加点項目は、従業員1人あたりの支給額ではなく、従業員全体への支給総額に関するものなので、人員増加の予定があれば比較的、容易に条件をみたすことができます。