戸籍謄本と戸籍抄本の違いとは?

 

戸籍謄本(こせきとうほん)と戸籍抄本(こせきしょうほん)は、どのように違うのでしょうか?

戸籍謄本と戸籍抄本の違いを意識することなく取得して、必要な手続きに使えなかったという経験がある方もいらっしゃるのでないでしょうか?

 

こちらの記事では、戸籍謄本と戸籍抄本の違いについて、詳しく解説しています。

 

戸籍の謄本(とうほん)とは

戸籍謄本とは、戸籍内にある全員の記載事項について、全部をそのまま写した書類です。

※ 一般的に「謄本」とは、原本の内容を省略することなくそのまま完全に転記した写しのことをいいます。

 

なお、戸籍などの原本は管轄の市区町村役場が保管するものなので、発行される文書はあくまで写し(コピー)にすぎません。

もっとも、写し(コピー)とはいっても、戸籍を保管している市区町村長が「この写しは原本と相違ないことを証明します」という内容の文言を書き加えて押印をすることになっているので、写し(コピー)であっても正式な証明書として用いることができます。

 

謄本のことを「全部事項証明」といったりもしますが、「全部事項証明」といったほうが「謄本」の意味をイメージしやすいですね。

 

戸籍の抄本(しょうほん)とは

これに対して、戸籍の抄本とは、戸籍に記載されている一部の人についてのみ、記載を写した書類です。

 

抄本のことを「個人事項証明」ともいいます。

戸籍内にある全員についてではなく、一部の個人についてのみ記載事項を抜き出しているものだからです。

 

こちらも「個人事項証明」といったほうが、「抄本」の意味をイメージしやすいですね。

 

謄本と抄本をどのように使いわければよいのか

 

戸籍謄本が必要か、戸籍抄本でよいかは、戸籍の提出先が指定することが多いと思います。

基本的に、戸籍の提出先の指示に従えば問題ありません。

 

具体的には、相続手続きではご家族全員の親族関係が必要となるので戸籍謄本が必要とされますが、パスポートの申請であれば申請人個人の情報が必要とされるだけなので戸籍抄本を提出することになっています。

 

戸籍謄本は戸籍内にある全員について漏れなく記載されるものなので、何かしらの理由で戸籍を提出しなければならない場合には、戸籍謄本を提出しておけば、「記載が不足している」という不備を避けることはできます。

 

しかし、証明事項との関係では、戸籍内の全員の記載までは必要がなく、一部の個人の記載で足りる場合もあります。

そのような場合にまで、戸籍謄本を提出してしまうと、必要のない個人情報も提出先に提供されれてしまうため、プライバシーへの配慮という観点からは好ましいものではありません。

 

たとえば、ご自身に関する事項が証明事項であるにもかかわらず、戸籍謄本を提出してしまうと、証明事項とは全く関係のないご家族の離婚歴なども、提出先に漏れてしまいます。

そこで、「戸籍内の特定の個人についてだけ証明すればよい」という場合には、謄本ではなく抄本を提出するようにしましょう。

 

いずれにせよ、戸籍を提出するときには、謄本の提出が必要なのか、抄本の提出でもかまわないのか、事前にしっかりと確認するようにしましょう。